http://randal.blog91.fc2.com/blog-entry-1635.html
月刊アニメディア2011年11月号
愛のフィーリング特集
運命の相手見つけます!!
機動戦士ガンダムAGE
ストーリー/シリーズ構成・日野晃博氏に聞く
“運命の人”の見つけ方 要約版
「機動戦士ガンダムAGE」は3世代=100年の物語だ。HPにかかげられたキャッチコピーは「3つの運命が歴史になる」。壮大な「大河ドラマ」であればこそ、多彩なキャラが登場すること必至。必ずや、誰にとっても心をシンクロさせるキャラが見つかるに違いないのだ。ストーリー/シリーズ構成として陣頭指揮をとる日野晃博氏に運命の人の見つけ方を聞いた。
フリットと並ぶキーマンはウルフ!?
――3世代の物語というと、フリットは第1世代だけのキャラなんですか?
日野:いえ、そうではありません。シリーズを通して、フリットが軸になる話ではあるんです。14歳で始まり、やがて大人になっていく。フリットの感情や少年時代に思っていたことは、30代、40代では変わっていくかもしれない。大人になれば、今度は自分の子供の世代とぶつかることになるかもしれない。
ひとりの男の人生を通して、さまざまな出会いと別れ、ドラマを描いていきたいのですが、ガンダムパイロットは、やはり見てくれる少年たちが感情移入できる世代がいいですからね。戦いの最前線に出る主人公は変わっていきますが、フリットは常に物語の中心にいるキャラではあります。
――第1世代のキャラの魅力とは?
日野:「ガンダム」の魅力は、僕的にはやはりモビルスーツ・ガンダムのカッコよさ、それに乗る人たち、戦う者たちのカッコよさですね。なぜ、戦わなければならないのか、何のために戦うのか。その意味で、フリットはもちろん、ウルフも僕の中では重要なキャラクターです。(中略)エースパイロットとしての戦闘シーン、ドラマの中心に立つひとりとして、フリットにしっかりからんで活躍していきます。
ウルフが天才だとすれば、天才になれないから人間的に魅力があるのはラーガンでしょうか。一般的な軍人の男目線のカッコよさというか。
――ヒゲのグルーデックも連邦軍の人なんですよね!? 敵キャラみたいに目つきが厳しいんですけど?
日野:彼は、新造戦艦の艦長になる男です。でも「ファーストガンダム」のブライトさんのような好人物ではなく、目的のためには手段を選ばない怖さがあるのです。チーフオペレーターのミレースは、フリットから見ると、大人の女性の魅力にあふれた「できる女」でしょうね。
――思春期のフリットは、その辺にヒットするんですか!?
日野:それはどうでしょう。フリットを見守るヒロインとして、幼なじみのエミリーもいますし、女の子キャラはどんどん増えていきますから……。
――その主人公フリットですが、設定では繊細な印象を受けます。でもそれで、ガンダムパイロットとしては、大丈夫なんでしょうか?
日野:とんでもない! 僕がイメージするフリットは、非常に意志の強い少年です。むしろ「俺が俺が」タイプだと思いますね。ガンダムを作ったのは僕だから僕が乗るのが当然でしょ、的に考える自己主張の強い人物。どちらかというと熱血系だと思っています。母親を奪った敵に対して猛烈な復讐心を抱いている。
――その「敵」が、よくわからない!
日野:いいんです、それで。その秘密をファンのみなさんと一緒に解いていくのが、フリットたちの使命であり、物語の軸なのです。最初は母を失った復讐心が、フリットの行動原理なんですから。
背景には地球VSコロニーの因縁もある、のか!?
――その復讐には「ガンダム」世界特有の設定もからんでくるんですか? 地球VSコロニーとか、アムロに対するシャアのようなライバルの存在とか?
日野:僕は無類の「ガンダム」ファンです。今回の話を作るために「ガンダム」世界を改めて研究し尽くしました。そして「ガンダムAGE」にも必須のガンダム設定というのを自分なりに選び出し、それをいちいちチェックする勢いで作っています。なので「ガンダム」ファンをニヤリとさせる自信はあります。あるけれど、今はこうとしか言えません。「ガンダム」に必要な要素は押さえているかと。
――では、放送開始直前なので、スタートダッシュの見どころをぜひ!
日野:1話は、ある意味とてもわかりやすいところが、見どころだと思います。
なぜ、主人公はこんな感情になるのか。主人公をとりまく人々は、なぜそこにいるのか。「ガンダム」世界に初めて触れる人にもしっかりと作品を理解してもらえるように、あえてわかりやすさに重点を置いて作りました。
「ガンダム」というと、ちょっと変わった人間性とか、個性的な設定が楽しみというファンも多いかと思いますが、「ガンダムAGE」でも物語が進めばそうした要素はたくさん出てきます。展開は非常に速く、キャラクターもどんどん増えて複雑になっていきます。(後略)
――「運命の相手」も見つかりそうでしょうか?
日野:それはもう! 第1世代は「運命の相手」との出会いの宝庫ですよ。子供が出てきたら要チェック。大河ドラマなので、第1世代に出たキャラが次の世代では成長していたり、違う形で出てくる可能性があるわけです。
たとえば第2世代に超イケメンが出てきて、誰これ!?と思ったら、実は第1世代のあの話に映ってた、あの子かもしれない。逆に言えば、ちっちゃい子には先の可能性があるわけです。「こいつは歳をとったら、どんな感じになるんだろう?」とか想像して見ていただくのも、楽しみ方のひとつだと思いますよ。
2話の過激な「進化」に着目せよ!
――先物買いの楽しみを教えていただいて、ありがとうございます。でも、3世代に渡る話となると、ガンダムはどうなるんでしょうか?
日野:「進化」するんです。今回は「進化」がテーマでもあります。
アスノ家に伝わるデータをもとに、フリットが開発する技術に「AGEシステム」というのがあります。ガンダム自身が戦いの経験をデータとして蓄積し、自らの設計図を引き直す。その設計図を、「AGEビルダー」という製造機にかければ、新しいパーツを造ることができる。トランスフォーマーのように変形するのではなく、エンジニアが「AGEビルダー」で、材料となるインゴットから造り出すんですが、完成したパーツは射出され、装着され、それを繰り返すことで能力も外観もどんどん進化していくのです。2話を見てもらえば、ああ「AGEシステム」とはそういうことかと、理解してもらえると思うんですが、非常に過激な映像になってますね。
――過激というのは、どういう意味で!?
日野:目の前でモノが造られていくスゴさというか。僕も設定を考えたひとりなんですが、いざ映像になってみると、これは大変なことになったなと思いましたね。いや、すごいです! 面白かった、本当に面白かったです!
「進化」はほかのMSなどにも当てはまるこの作品のキーワード。100年の物語も、あっという間に展開していきますから、スピーディーに、新「ガンダム」の進化を楽しんでもらえると思います。
――おおっ、冒頭からワクワクする展開必至! 下で、キャラたちの背景をさらに解説してもらったので、参考に!
Q.どんなお仕事をしていますか?
日野:フリットのアスノ家は「MS鍛冶」と呼ばれるMS技術者の家系で、お母さんが託す「AGEデバイス」も、そうした家だから受け継がれてきた物なんです。フリットの天才的な技術は彼の努力の賜物でもありますが、脈々と受け継がれてきた「MS鍛冶」のDNAの存在も大きいかもしれません。
Q.ガンダムは何体お持ちですか?
日野:1体です。フリットが開発するガンダム本体は1体で、これに新しいパーツを加え、自らチューンナップしていきますから、外見的にはシリーズ全体で結構な数が出ることになるとは思います。ただウルフやラーガンたちが乗るMSも多彩に出てくるので、戦闘シーンは相当ハデになると思います。
Q.ご家族について教えてください。
日野:フリットはUEの攻撃で母を失い、軍の基地内で育ちました。幼なじみのエミリーも両親はいません。これまで設定として紹介してきたキャラたちはおおむね新造戦艦ディーヴァの乗務員になりますから、むしろこの船の中での人間関係が、第1世代のドラマの見どころのひとつになると思います。家族関係の面白さは、次の世代で……。
※あくまで要約です。元記事をお読みになりたい方は、月刊アニメディア2011年11月号をお求めください。
月刊ニュータイプ2011年11月号
TVアニメ「機動戦士ガンダムAGE」EDテーマ
栗林みな実が歌う「君の中の英雄」
栗林みな実インタビュー 要約版
――10月よりスタートするTVアニメ「機動戦士ガンダムAGE」のEDテーマを担当するのは、今年で活動10周年を迎えた栗林みな実。
栗林:「ガンダム」は、私がすごく幼いころからつづく国民的作品ですので、この曲がEDテーマに決まったときは、夢じゃないかと思うくらいうれしかったです。
――作詞・作曲は栗林自身が本作の世界観に合わせて書き下ろしている。いったいどのような思いを込めたのか。
栗林:シナリオを読ませていただいて感じたのは、誰でも自分の中に英雄になれるきっかけをもっているんだということ。だからこそ、迷うことやつらいことがあってもそれを乗り越えて前に進まなくちゃいけないし、壁にぶつかっても自分の意志を貫き通すことが大切なんだというメッセージを込めました。「AGE」はキャラクターの絵柄こそ子供向けですが、内容はこれまでのシリーズ同様、深いテーマやドラマが詰まっていて、幅広い世代が楽しめる作品です。ED曲もそれに合わせているので“子供向け”というわけではありません。ただ歌詞はすべて日本語なのでわかりやすいと思います。小学生に聴いてもらえたらうれしいですね。
※あくまで要約です。元記事をお読みになりたい方は、月刊ニュータイプ2011年11月号をお求めください。